2014_10_25-1
山に夕陽が落ちる頃になると
童謡「ふるさと」の
メロディが聞こえて来る。
♪うさぎ追いしかの山
♪小鮒釣りしかの川。。。
午後5時の報せである。
発信元は小学校校庭の
トランペットスピーカーだ。
子供たちはこのメロディを
聴いて家路へと急ぐ。
2014_10_25-2
旧大阪市庁舎では夜10時になると
「みおつくしの鐘」が鳴る。
この鐘は昭和30年に
大阪市地域婦人団体協議会の
会員15万人が子を思う母の心として
製作しその後大阪市に寄付された。
「子供達よ、早く家にお帰り」
母が子を思う鐘の音である。

2014_10_25-3
小学校から流れる童謡「ふるさと」、
親や地域の大人の子供を思う心が
メロディに込められている
毎日、メロディを聴いていると
それが故郷のメロディとして
子供たちの心に定着するだろう。
やがて大人になり就職して
大都会に移り住んでも
このメロディを聴くたびに
生まれ育った故郷を思い出す。

小学校の校庭から流れるメロディが
子供たちの郷土愛を育んでいる。
私はそんな思いで聴いている。
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そして故郷を想う詩人の
句を思い出す。
「何時になり何歳にならば
忘れえむ
今日もおもひぬ故郷のこと」
ーーー 石川啄木 ---
「ふるさとの訛りなつかし停車場の
人ごみの中にそを聴きにゆく」
ーーー 石川啄木 ---
ふるさとは遠きにありて思ふもの
そして悲しくうたふもの
よしや
うらぶれて異土の乞食となるとても
帰るところにあるまじや
ひとり都のゆふぐれに
ふるさとおもひ涙ぐむ
そのこころもて
遠きみやこにかへらばや
遠きみやこにかへらばや
ーーー 室生犀星 ーーー


2014_10_25-5
ふるさとへの思いというものは
何歳になっても変わることはない。
私は長いこと大阪に出ていたが
辛い時、悲しい時は六甲山系の
山並みを見てその遙か向うの
故郷を想い、涙に呉れていた。
また、
故郷を走っている神姫バスを
大阪で見ることは稀だった。
神姫バスを見る度に
故郷がダブって見えた。
室生犀星の詩句からも
私と同質の想いが伝わって来る。


2014_10_25-6
ところで
テレビニュースによると
文科省が道徳教育を
一つの教科として捉え
今後は児童生徒一人一人に対し
評価を導入すると言っている。
数値的な評価ではなく、
文章表記にするそうだが
いずれにしても
私はナンセンスなことだと思う。
子供の道徳的な内面を一人の先生が
推し量ることは無理があるだろう。
そんなことを押し付けられたら
現場の先生はきっと困ってしまう。
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それよりも政治家の
政治倫理はどうなんだ。
政治資金規正法や政務活動費の
不適正な使い方が後を絶たない。
兵庫県でも政務活動費の
不適正な使い方が問題になった。
政活費の報告書を精査すると
なんと20人もの議員に不適正な
使用があったと新聞は報じていた。
2014_10_25-8
そもそも政務活動費の
前払いに問題がある。
本来は経費支出請求を経て
支出が妥当なものに限り
支払われるものである筈だ。
私的な生活費の一部に
税金が使われることに
非常に腹立たしい思いがする。