わが家の愛犬、クラちゃんは
9月になると12歳になる。
人間でいえば70歳相当だろう。
人間の6倍ほどの早さで
犬は歳をとるという。
そのせいだろうか、
10歳を過ぎる頃から老化が
月毎に目立つようになった。
私の老化も
年毎の進みを感じているが
犬の老化の早さは速く、
敢えて月毎としておこう。
それほど活気や覇気に衰が
感じられるこの頃である。
散歩と食餌の時間以外は
うつろに眠り込むことが多い。
来客など人の気配があると
いち早く知らせてくれていたのに
今では微動だにせず、
眠り耽っていることが多い。
散歩でも若い時はリードを
グイグイ引っ張っていた。
最近は私の脚側について
ゆっくり歩行している。
散歩の帰り道になると
私がリードを引きながら
帰る始末である。
だから散歩の距離も
若い頃に比べて
随分短くなってしまった。
それは愛犬が疲れないようにと
思いやりの心がそうさせている。
そして
12年間も一緒に暮らしていると
ペットというよりも犬を人格化して
わが子といった感情になって来る。
私たちの言葉もよく理解して
従順に従うし、家の中では
物を咥えたり、飛びついたり
食べ物に触るといったことが
一切ないので家の中で
一人で留守番をさせていても
困るようなことがなかった。
それだけに、より人格化した
感情が働くのだと思う。
でもこの先はどうなるのだろう。
生き物であるからいずれは
お別れのときが訪れる。
それは私が先かもしれないが
そう遠くない日に愛犬との
お別れの日が訪れるだろう。
最近、私はそんなことを
思うことが多くなった。
愛犬もわが家の大切な家族、
別れが訪れる日は
そう遠くないと思うが
今から心の準備をして
耐えられるようにしておきたい。